今年は全国的に、例年より梅雨入りが早いようです。ということは、うっとおしい日が長く続くということでしょうか?
日照時間が短くなると、気分も沈みがちになりますね…梅雨明けも早くなることを願っています。
さて、梅雨時期に気をつけることは、菌の増殖。食中毒はもちろん、カビにも気をつけましょう。
カビは、動物でも植物でもなく、菌類の一種です。
その種類は数万ともいわれ、そのうちの数10~数100が住まいにいます。
カビは、代表的なアレルゲンのひとつで、アレルギー疾患を引き起こす原因になるといわれます。
さらに、同じくアレルゲンのひとつであるダニを増殖させることも。ダニは、カビが大好物。
■ カビはどうやって繁殖していくのか?
カビは、肉眼では確認できないほど小さな「胞子(ほうし)」から成長していきます。
胞子のサイズは、1000分の数ミリ~百数十ミリ程度で、形は球状や棒状などさまざまです。
小さなカビ胞子は、空気中をフワフワとただよっていて、その数は、空気1立方メートルあたり数個~数千個にも。
空気中のカビ胞子は、やがて、いろいろなものに付着し、そこに水分や栄養分があり、さらに5~35℃程度の温度に恵まれれば、糸のような「菌糸」を伸ばし始めます。
やがて、十分に伸びて成熟した菌糸は、新たなカビ胞子を作り出し、そのカビ胞子は、空気の流れなどによって、簡単に空気中にまき散らされます。こうしたサイクルを繰り返し、どんどん広がっていくのです。
特に、梅雨の高温多湿は、カビにとってベストな環境で、いっきに広がりやすくなります。
よく見かける、黒っぽいカビと確認できるころには、1平方センチメートルで数億~数十億個ものカビ胞子が存在しているのです。
■ カビ予防のポイントは?
「掃除と乾燥」が効果的。カビの栄養分になるものは、私たちの体から出る皮脂・垢・フケ。また、食べかすや洗剤成分など。
掃除は、次の3つのステップを基本として行いましょう。
1.洗剤を使って洗う(または拭く)
2.水を使って洗い流す(または拭き取る)
3.乾燥後に、消毒用エタノールを吹き付ける
なお、ホコリが1gあれば、そこには10万~100万個程度のカビが存在しているので、ホコリはこまめに取りのぞくことが肝心です。
また、余分な水分をいつまでも残さず、乾燥した状態をできる限り長く確保するためには、日頃から乾いた雑巾で「ひと拭き」する習慣をつけましょう。