こころのコラム

心を老けさせないポイントとは?

63f6eaa5.jpg今年はオリンピック開催の年ということもあり、デジタル家電がよく売れたそうです。このデジタル家電などの新商品の消費を大幅に伸ばしているのは40代以上の世代だとのこと。以外にもこの世代は新しいものへの好奇心が旺盛。
実はこの好奇心、「それはどんなものだろう・・・」という気持ちが心を老けさせない一番重要なポイントだそうです。

では反対に心を老けさせるものはというと「ムダ」「もったいない」「面倒」この三つが問題だとのこと。

ある実験の話があります。
まず高齢者を生活習慣によってAとBの二つのグループに分けます。
Aのグループは「地域社会に溶け込んで活動しているグループ」
Bのグループは「老人ホームの中に引きこもっているタイプの人たち」
このA、B各グループの老人たちの脳をCTスキャンで調査したところBの「老人ホームグループ」は脳の老化がいちじるしく、反対にAの「地域活動グループ」の脳は平均生理年齢よりもはるかに若い状態だったそうです。
この原因は、利害関係の対立など、やっかいな人間関係の面倒なことを、工夫や努力をして問題を解決していくというような行動や思考に脳の老化をふせぐ秘密があるのではないかとのこと。

やはり、脳を含め人間の機能は使わないとおとろえていくようですね。
また、ある年齢になれば誰でも若いときの好奇心が「なんらかの形」で退化していきます。この「なんらかの形」というのが「ムダ」「もったいない」「面倒」という考え方なのだそうです。
好奇心は努力をしてでも奮い起こす必要があるとのこと。
老けないこつは「好奇心」を持つこと。これがポイントです。

大切なのは情熱と信念

この時期になると、街中はクリスマスの色合いがだんだんと濃くなってきますね。クリスマスといえばパーティ。パーティといえばフライドチキン。フライドチキンといえば、やっぱりケンタッキー!ちょっと無理はありますが(笑)
このケンタッキーの創業者カーネル・サンダースは65歳から再出発したというのをご存知ですか?

ケンタッキー創業前はアメリカ南部の国道沿いでレストランを経営していたそうです。24時間営業でお客様の評判もよく順調に店舗展開していました。
しかし、新たにハイウェイが建設されたため、店舗前の国道を通る車が激減し、売り上げも下降。ついには、レストランを売却せざるをえなくなりました。
税金や未払いの代金を支払うと、ほとんどお金が残らなかったとのこと・・・65歳にして、全財産を失ったのです。

65歳といえば一般的には定年で、老後の生活を考える時期ですよね。普通に考えると、「もう人生は終わりだ」と思えるのではないでしょうか。

このとき、妻のひとことが彼を動かしました。
「人が来なくなったのなら、人のいるところに売りに行けば?」
「そうだ、レストランで最も人気だったフライドチキンを売りに行こう」
カーネル・サンダースは、車に圧力釜と独自のスパイスをのせ、レストランを訪ね歩く旅に出ました。
しかし、見知らぬ老人の話を真剣に聞いてくれる人はなく、訪問しても訪問しても断られる日々が続いたそうです。
でも彼は強い信念で、自分の味を信じていたので、あきらめませんでした。
車の中で寝泊りしながら1000軒を越えるレストランを訪ねてフライドチキンを広めていったのだそうです。

現在では世界48カ国、6000店もあるそうです。
こんな話を知る前は「ピエロみたいなおじさんだなぁ・・・」くらいにしか思っていませんでしたが、この話を知って、気品と風格を感じるようになりました。突然、無性にケンタッキーを食べたくなるのは、カーネル・サンダースの信念のなせるわざでしょうか?(笑)
それにしても、信念を貫くというのはすばらしいことですね。強い情熱と信念を持っていれば、ことを始めるのに年齢は関係ありません。来年は何かに挑戦してみますか?

命をささえているのは心!? 

ブログでも紹介している、医学博士の柿添健二先生の「健康セミナー」が先週、福岡市で開催されました。
そのセミナーでの話に「日本人は薬が一番だと思っていますが、心が一番大切なんです。西洋医学を否定はしていませんが、代替医療のほうが副作用が少ない。西洋医学ばかりではなく、いろいろな代替医療をためしてみることが必要です。」との話があり、心の重要性をあらためて感じました。
参考として、ある本の一部が紹介されていましたのでご紹介します。

五木寛之さんの「大河の一滴」の中にこのような話が掲載されています。

「最近、ある医師の方から、とても感動的な、そして不思議な話をききました。この医師は、東京で長いこと開業してらっしゃる70代のかたです。このかたの診療所には、大病院級の重い病気のかたが多くおとずれるのですが、そのなかに、ご夫婦で癌にかかっているかたがいらっしゃるそうです。最初は、奥さんが進行性の癌で、医学的な常識では余命3ヶ月という症状でやってきました。」

で、このかたのご主人がいろんな事業で失敗して無一文になったり、仕事がうまくいくと女遊びや博打をしたりで、俗にいう甲斐性なしの旦那さんだったそうです。
その結果、奥さんが働き、家計をささえていたらしいのです。
そして気がついたときには奥さんは、深刻な段階の癌だったのです。
これを知ったご主人は、いままでの生き方を後悔し、自分のことより妻の病状を心配していたそうです。
ある日、ご主人が体の不調を感じてその診療所をたずねたところ、なんと妻よりも重い癌にかかっていたんだそうです。

「事実を告げられた夫は、まず自分の病状よりも、これからのこされるであろう妻子のことを心底悩み、それまでの罪滅ぼしの意味もあって、思いつきで手をひろげたり未回収になっている手形の決済のため、いますぐにでも入院してベッドにはりつけにならなければならない体で、全国を駆けまわりはじめたのです。それは鬼気せまる勢いであったといいます。
そうしているうちに、不思議なことに、それまでエコーにはっきり映っていた腫瘍が少しずつ小さくなり、そして影もうすくなってきました。
一方、妻は、夫の病状を知り、またそれをおして家族のために体に鞭打っては、はたらきまわる状態を見て、夫の身を案ずるあまり、まったく自分の体の不調を訴えなくなったのです。
そして検査をしてみると、妻にもまた、なぜだか説明のつかない不可思議な癌の自然退縮が発見されました。二人とも癌が小さくなり、当初の予測をくつがえして、二年たったいまも、体のなかに存在はしても休火山のようにおとなしくなった癌細胞と、どうやらうまく共存しているらいいのです。(中略)
ぼくは、この話をきいたとき、どこかで読んだ文章の一節を思い出していました。
たしか、<病気を忘れるとき病気が治る>ということだったと思います。
こうなると、<心>と<体>は深くかかわりあい、人の<命>をささえている、あるいはかたちづくっている、と、いえるのではないでしょうか。

このような実例はたくさんあるのでしょうね・・・まだまだ人間には、化学や西洋医学では解明できない生命力が秘められているのでしょうか。

あなたのベストな目標設定は?

夢(目標)は大きいに越したことはありません。
しかし、いきなり大きなことにチャレンジしても、想像以上のカベにぶつかって意欲減退、三日坊主ということになりかねません。
ハーバード大学の心理学者が行った、ある実験を紹介します。
輪投げを、標的に向かって一人あたり五回投げてもらいます。標的までの距離は、輪投げをする人が各自、自由に決めます。この結果、もっとも意欲的に輪投げをしたのは、入る可能性が五回のうち三回入る距離に挑戦した時だったそうです。それよりも距離が長くなっても、短くなっても意欲が低くなったそうです。

つまり人間は、自分が最高の努力をして、なんとかやりとげられるレベルが最高に意欲を生み出す条件らしいのです。やさしすぎても、難しすぎてもいけない・・・・何事も継続するには、まず「やる気」(意欲)が必要です。

最近はモチベーション(動機付け)という言葉をよく聞きますが、モチベーションを上げるためにも、この「なんとかやりとげられるレベル」がベストな目標設定でしょう。
各人、千差万別ですので人によってそのレベルは違って当然。
他人と比較しないで、自分のレベルで目標をクリアしていくことが大事です。
機会があれば、自分の目標設定を見直してみることも必要かもしれませんね。
ひとつの目標を達成したら次の目標へ。そうやって階段をのぼるようにステッアップしていくコツをつかんだら、意欲を失うことなく着実に夢に近づくかもしれませんよ。

まずは「楽天思考」から始めましょう 

「楽天」といっても、今話題の三木谷さんの話ではありませんので念のため(笑)
さて、「プラス思考」が脳に好影響をあたえ、結果として物事が良い方向に進むということはお話しました。
「それじゃあ」と、いきなり「小さなことでめげるな!!」「もっとがんばれ!!」
ばかりでは、いつも強いストレス状況になり肝心の心がプレッシャーに負けてしまいます。特に中高年の方には、このような強いプレッシャーは逆効果になるようです。

「行き過ぎた積極思考には、必ず心理的代償がともない私たちの体に大きなダメージを与えています。
強度のストレスや不安、心配という心的状態にある人間はガンにかかりやすいことがわかっています。あるいは病気にかかりやすいと言い換えてもよいでしょう。このような心的状態で病気にかかった場合は回復力が弱いことも知られています。それは明らかに、インターロイチン-2という免疫ホルモンの産生が低下しているからです。」

また大脳が思考するためのエネルギーはタンパク質のアミノ酸を使っていますが、不安や心配、強いストレス下では分解物がストレスホルモンになります。
これが原因で高血糖状態が続き、糖尿病を誘発したり、タンパク質を侵食して筋肉をむしばみ皮膚の老化を早めていくんだそうです。このように、強度のストレスは心身ともに大敵です。

では、なるべくストレスをためない考え方とは?それが「楽天思考」なのです。

「『なんとかなる』と楽天的に物事をとらえ、常に肯定的な思考をしていると、人生は自ずと開けてきます。人間の脳には、考えたことをそのまま実現していくというしくみがあるからです。

法則1 自分に起きることは、どんなことでも自分にプラスになること

法則2 自分に解決できないことは、自分には起きない

法則3 自分に起きた問題の解決策は、途方もない方角からやってくる
     (だから決してめげてはいけない)

楽天思考が積極思考と大きく異なる点は、免疫力のたくわえをどんどん増しツキを呼ぶ気分や体質をつくりあげていくことです。
心に思い描いた目的や望み、あこがれを実に楽々と楽しみながら、しかし確実に現実のものとするパワーをもっています。楽天思考とは、あくまで自分が『本当に望んでいること』を中心にしているので、心地よいリラックスと集中の状態でいられます。そして、いつの間にかツキが舞い込んできて物事が成就するのです。」

何事も”過ぎたるは及ばざるがごとし”適度なストレスは良い刺激になりますが、強度のプレッシャーは自分自身を苦しめるだけのようです。心も除々に訓練していく必要がありそうですね。
まずは、楽天的な考え方を習慣づけすることから始めてみてはいかがでしょう。

笑う門には福きたる

いつもニコニコ笑顔の人は見るからに健康そうですよね。実はそれを証明する、こんな実験の結果があるんです。
あるアメリカの心理学者が人間のはきだす息を使って次のような実験をしました。
はきだした息を冷却したガラス管に集め、沈殿物を作ります。人間の感情によって、この沈殿物の色が変わるんだそうです。

● 怒っているときの息の沈殿物は栗色

● 悲しんで苦しんでいるときは灰色

● 後悔して苦しんでいるときは淡紅色

さらに驚くべき結果があります。
栗色(怒っているときの息)の沈殿物を水に溶かしてネズミに注射したところ、わずか数分でネズミが死んでしまったそうです・・・仮に一人の人間が一時間、腹を立て続けると、なんと80人の人間を殺すことができる毒物が発生するらしいのです!
こんな結果を見ると怒っている人のそばには寄れませんね。自殺行為です・・・
また血液も感情によって変化するといわれています。

● 怒ると黒褐色で渋くなる

● 悲しむと茶褐色で苦くなる

● 恐怖を感じると紫色で酸っぱくなる

やはり「怒り、悲しみ、恐れ」などは体のためには良くないようです。
ニコニコしていれば、自然と心も明るく前向きになるような気がしますからね。
そういえば昔、竹中直人が「笑いながら怒る人」ってのをやってましたが、そんなことができるのは彼くらいでしょう(笑)
体調が悪いからイライラしているのか、イライラが積もり積もって病気になるのか・・・とにかく、怒っている人を見て気分がいい人はいないでしょうから、まわりのためにもなるべく笑顔でいることを心がけたいですね。