健康プチコラム

鼻で息をしていますか?

早いもので、今年も残り2ヶ月になりました。
これから年末にかけては、お酒を飲む機会が増えてきますね。

ところで、飲みすぎた翌日にカゼをひいたり、体調不良になった経験はありませんか?

これは寝ている間に、口で呼吸しているために扁桃腺がバイ菌に感染して起こることが多いのです。

口はもともと呼吸をするためにあるのではありません。

鼻で息をすることによって、白血球や血小板の数が増え、ウイルスなどに対して抵抗力がつき免疫力が上がります。
また、空気が鼻を通るときにゴミやほこり、細菌などを粘膜でつかまえ、タンにしてはき出すという掃除の役目もしているのです。

この冬は免疫力をつけて乗り切ってくださいね。

認知症とは?

11月に入り、冷え込む日が多くなりましたね。
カゼなどひかないようにお気をつけください。

突然ですが「最近、忘れっぽくなった…」というようなことはありませんか?
厚生労働省によると、2035年には認知症高齢者数が376万人にもなると推測されているそうです。
認知症は初期症状を見過ごしてしまうと、症状が悪化して、家族や介護などの負担が増えるなど、問題が深刻化していきます。

しかし、変化があわられてすぐに専門医に受診させたケースは1割もないとのこと…おかしいなと思ったら早めに専門医に相談しましょう。

物忘れは脳の神経細胞が少しずつ減少してきて、記憶力が低下していくものですが、老化によって神経細胞が減っていっても、残った神経細胞が新しいネットワークを広げていくことで、すぐに記憶力が低下するとは限りません。
また、脳神経のネットワークは努力しだいで減少をおさえたり、改善することがわかってきたそうです。

一方、認知症の場合は神経細胞のネットワークが、脳の病気によって失われるために起こるものです。

認知症の特徴は次のようなのもです。
・体験の全体を忘れる
・今の時間や場所、または状況がわからなくなる
・もの忘れじたいを自覚していない
・人格の変化が起こる

などがあげられます。

認知症を引き起こす脳の病気の主な病気としては「アルツハイマー」と脳出血や脳梗塞などによる「脳血管障害」の2つがほとんどだといわれています。

■ アルツハイマー病
大脳の神経細胞の外側にβ-アミロイドというたんぱく質の一種が沈着してシミのようになり、やがて脳神経細胞が死んでいく原因がよくわかっていない病気です。女性に多く、75歳を超えると急激に増加することが特徴だそうです。

アルツハイマー病には次のような段階があります。

健忘期 2~3年
・同じ話を何度も繰り返す
・人やものの名前を忘れる
・ものをよく置き忘れる
・趣味や得意分野の情報をど忘れする
・感情が不安定になる
・意欲・自発性・積極性が低下する
・世の中やまわりのことに興味や関心がなくなる

混乱期 4~5年
・月日や時間の感覚がわからない
・天候や季節に合わせて服を選べない
・お金の計算ができない
・ひとりで外出すると道に迷って帰ってこられない
・ものを盗まれたなどという(妄想)、いない人の声が聞こえる(幻聴)、いない人が見える(幻覚)、目的もなく歩きまわる(徘徊)など。
そして後期の臥床期(がしょうき)が2~3年といわれます。

■ 脳血管障害による認知症
この認知症は、糖尿病、高脂血症、高血圧などの血管がつまりやすい疾患がある男性に多く、特に60歳以降の発症率が高いといわれます。
発症の過程は次のようなものです。

・脳血管の動脈硬化が進み、動脈の内側が狭くなる

・血栓によって血液が途絶えたり、血管が詰まる。または血管がやぶれることにより、脳細胞に酸素やブドウ糖などの栄養分が供給できなくなり、脳の組織が死滅する

・死滅した神経細胞の部分の働きがそこなわれる。この結果、認知症になる。

この認知症の特徴は、障害が起きた神経細胞の部分によって症状がことなり、頭痛、吐き気、めまい、しびれ、言語障害、知的能力の低下などさまざまな症状があらわれることです。
脳血管障害を起こしたすべての人が認知症になるのではありませんが、本人が自覚できない小さな梗塞が脳の血管にいくつも起こしているケースもありますから注意が必要です。
しかし、脳血管障害が原因となる認知症も手術で治せたり、薬で進行を抑えたりすることもできるようなので、早めに専門医に処置をしてもらいましょう。

■ 認知症予防のための脳トレーニング
前頭葉は脳のコントロールタワーの役割をして左脳と右脳の情報をもとに判断、分析、決断、創造力、感動といった人間特有の脳の働きを受け持っています。ですからこの前頭葉を活性化させることが、認知症の予防につながるといわれています。

日常生活で前頭葉を活性化するためには次のような方法もあります。

前日の日記を書く・または読み返す
日記を書くために、昨日あったことを思い出そうとしたり、自分の行動を忘れないように意識することで記憶力を鍛えることができます

人と会話をする
5~6人のグループで話し合うことによって、「注意分活力」という2つのことを同時に行うときに、その両方に気を配る能力を鍛えることができます

2つの料理を同時につくる
2つの料理を同時につくるためには手順を考えたり、一度に2つの作業を並行して進める必要があります。これにより「計画力」と「注意分活力」を鍛えることができます

脳を鍛えるためには手や指、口を動かすことも非常に有効です。
なぜなら体を動かすときに重要な役割をしているのが脳の運動領域という部分で、その約8割は手や指、口の動きに関係しているからだといわれています。

認知症は、糖尿病や高血圧などが原因で発症するケースもみられ、アルツハイマー病は糖尿病の方に多いという話もあります。
まずは生活習慣や食生活を見直してみることも大切なようです。また、定期的な健康診断で早期発見、早めの対応を心がけましょう。

最近、疲れていませんか?

季節の変わり目は、体調をくずしやすいと言われます。

原因のひとつとして、自律神経が季節に影響されるからだという話もあります。

自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経は、血圧を上げたり心臓のはたらきを活発にしてからだを緊張させ活動を高める作用で、副交感神経は、血圧を下げるなどして、リラックスさせるといわれています。

季節によっても自律神経のはたらきは異なり、春から夏にかけては気圧の低下により、うすい酸素を吸うことで脈拍数が少なくなり、副交感神経が優位な季節になります。

反対に秋から冬にかけては、気圧が高くなることで、濃い酸素を吸うことになり、脈拍も上がり交感神経が優位で緊張しやすい時期になるのです。

ですから、今の季節はストレスなどが原因で、緊張状態が続き、筋肉の緊張による肩こりや腰痛などが起きやすくなるのだそうです。

また、人のからだは、太陽が昇れば交感神経が優位になり太陽が沈むことで、副交感神経が優位になるリズムをもっています。

夜更かしや、徹夜が続くような不規則な生活を続けていると、からだのリズムがくずれて夜になってもなかなか寝つけなかったり、日中に眠くなるということにもなります。

生活のリズムを自然にし、自律神経のバランスをとることで、体調を回復させることができるかもしれません。

仕事や趣味などで、ついつい夜更かしをしがちですが、早起きをして朝日をゆっくり浴びることは、自律神経を安定させるためにはとてもよいことなのです。

また、睡眠をしっかりとることは、寝ている間にからだの細胞分裂や免疫細胞が活発に働くのを助け、疲労を改善してくれます。

体調が悪い方は、早寝早起きを心がけて生活のリズムを改善してみてはいかがでしょうか。

鼻水、微熱で悩んでいませんか?

10月に入り、やっと秋らしい気候になってきましたね。
過ごしやすい季節ですが、こんなときは体調をくずしやすい時期でもあるので、お気をつけください。

ところで、最近鼻水や微熱が続くということはありませんか?

カゼ薬を飲んでも、なかなか治らない…

それはもしかしたら花粉症かもしれません。

花粉症といえば、春先の症状だと思いがちですが、スギやヒノキ以外の花粉でもアレルギーは起こります。

秋の花粉症の多くは雑草が原因です。
土手に生えている「セイタカアワダチソウ」などもそのひとつですが、他にもブタクサやヨモギなどがあります。

今の季節は行楽に出かける機会も多いので、知らずに花粉を吸っているかもしれませんから、アレルギー体質の方は原因になる植物には、なるべく近寄らないことが予防になります。

ブタクサなどの花粉は粒子が小さいので、気管に入ってぜんそくを引き起こすこともあるそうです。

春の花粉症は30代~40代の成人が多く発症するようですが、秋の花粉症は雑草ですから、草むらなどで遊んでいる子供でもかかるケースがあるようです。

また、秋は夏に繁殖したダニの死骸やフンが家の中にたまりやすい時期なので、子供部屋などの室内も掃除をマメにして清潔にしましょう。
このような「ハウスダスト」が花粉症を長引かせることになります。

花粉症は、水っぽい鼻水や微熱が続くことが特徴だそうです。
秋の花粉症は、春に比べて症状が軽いようですが、そのままにしておくと慢性化することもあるようですから、思い当たる方は、早めに病院でアレルギー反応検査をしてもらいましょう。

1万円くらいで、皮膚テストと血液検査ができるそうです。
時間も30分ほどで終わるらしいので、オススメですよ。

朝起きられないのは、なまけもの?

「敬老の日」はおじいちゃん、おばあちゃん孝行できましたか?
連休で里帰りされた方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、連休明けは体が重くて調子がイマイチ…

「朝なかなか起きられない」こんな経験ありますよね?
これは、体のリズムがくるったためだと思います。

しかし、このような「朝起きられない」「立ちくらみがする」という子供が、今とても増えているのだそうです。

起立性調節障害という病気ですが、やっかいなことに病院で受診しても異常がみつかりにくいそうで、なまけていると勘違いされるケースもあるようです。

なまけグセや学校嫌いなど、精神的なものではなく体の病気ですから理解してあげることが大切です。これが原因で不登校になる場合もあるとのこと。

原因は、自律神経の働きやバランスが悪くなり、起きたり立ったりしたときに、脳などへの血流が低下し血圧が下がるためだそうです。

遺伝的な体質やストレスが影響し、中学生で急増することから思春期の体の変化が関係するともいわれています。

おもな症状としては次のようなものがあります。

■ 朝起きられない
■ 立ちくらみ
■ 立っていると気分が悪くなる
■ 体がだるい
■ 慢性の疲労
■ 思考力の低下
■ 動悸(どうき)
■ 寝つきが悪い

治療方法としては、日常生活ではゆっくり立ち、暑い場所をさける。日中は体を横にせず、散歩など軽い運動をする。また血圧低下を防ぐ薬物療法をする。などがあるそうです。

軽症の場合は数ヶ月で改善するようですが、不登校などの重症になると社会復帰には2~3年もかかることがあるようですから、思春期のお子さんがいるご家庭は「最近ようすが変だな」と思ったら、早めに対処してあげてくださいね。

視力の異常は早めに検査を

友人の中には、そろそろ老眼鏡が必要な人もでてきました。
これは老化現象のひとつですから、しかたないことですが、目の症状によっては糖尿病などが原因の場合も考えられますから、「おかしいな?」と思ったら早めに検査しましょう。

視力の異常といっても、障害の部分はさまざまです。

《 角膜の障害 》
角膜表面がゆがんだり、病気で角膜中心部ににごりがあって光を透過しない場合に、結像が正しくおこなわれなくなります。

《 水晶体の障害 》
水晶体がにごることによって、視力が低下します。
ただし、病状が光を通す中心部におよばない場合はそれほど影響ありません。

《 硝子(ガラス)体の障害 》
眼底出血が硝子体におよぶと、硝子体出血となり結像がさまたげられます。

《 網膜の障害 》
網膜うしろの部分の黄斑部に出血、または白斑や色素沈着、むくみなどがあります。

《 視神経の障害 》
眼圧が上がることなどで、視神経が異常を起こすことがあります。

次のような症状は注意が必要です!

■視野の中に何かが見える
目の前にごく小さな影や、アワのようなものが2~3個見えて視線の動きにつれて動くものは心配ありませんが、たくさん見える場合は、硝子体の中に異常があると考えられます。

■視野が狭くなる
中心部が見えなくなるもの、鼻側から狭くなるもの、外側から狭くなるものなどがあります。両目とも真ん中からメスで切ったように外側半分が見えなくなるのは脳腫瘍の疑いがあります。

■ものが二重に見える
突然ものが二つに見えるようになった場合は、眼球を動かす筋肉の神経がまひをおこしていると考えられます。

また、夏は紫外線から目をまもることも大切です。帽子やサングラスで予防しましょう。
しかし、サングラスをかけると瞳孔がふだんよりも大きく開くので、紫外線カットが不十分なレンズでは、かえってたくさんの紫外線が目に入るため危険な場合もあるようですよ。