健康プチコラム

脳のマッサージをしていますか!?

秋といえば「食欲」「芸術」「読書」などいろいろと言われていますが、「スポーツの秋」という方も多いのではないでしょうか。

しかし、日頃の運動不足がたたって、翌日に筋肉痛に苦しんだ経験もあると思います。これは、普段使っていない筋肉を動かしたために、そこに「乳酸」がたまったということです。
「乳酸」というのは、糖分などの代謝によって発生する物質で、多量の乳酸が筋肉にたまると、痛みがでたり、けいれんがおこったりします。
肩こりの原因も乳酸だといわれています。マッサージをすると肩こりが楽になるのは、血行がよくなって乳酸が「流される」からです。

実はこの「乳酸」は脳にもたまります。

しかし、脳そのものには感覚神経が通っていないので、からだのような痛みを感じません。ですから、自分で脳の疲労回復を定期的におこなう必要があります。
「じゃあ、脳を直接マッサージ・・・」といっても、そんなことはできません。

その代わりとなるのが、「休息」です。

理想的な脳のための休息は、2時間おきくらいに横になって静かに過ごすことですが、仕事がら無理な方は、立ち上がって軽く体を動かすなどして気分転換してください。
また、栄養をとることはもちろんですが、特にブドウ糖の摂取も必要です。脳の重さは体重の2%ほどですが、消費するブドウ糖は、全身で使われる量の20%にもなるからです。ブドウ糖は飴玉やキャラメルなどで簡単に補給することができますから、デスクワークが多い方は携帯しておくとよいかもしれませんよ。

脳の疲れは自覚できないので、早め早めに「疲労回復」するように気をつけましょう。

ビタミンは大量にとっても無害なの!?

最近はビタミンをサプリメントでとっている方が多いですね。コンビニやスーパーで手軽に買えるようになったことも、原因のひとつかもしれません。

ごぞんじのように、ビタミンはからだに必要なものです。ビタミンD以外は、からだの外から摂取するしかありません。そのためにいろいろなサプリメントが普及しています。しかし、ビタミンだけに頼りすぎるのも要注意です。どうしても生活環境などで、不規則な食生活な方はとり過ぎないように気をつけましょう。

なぜかというと、水溶性のビタミンCやBなどは、余分なものが尿といっしょに排出されるといわれているので、たくさんとってもトラブルが起こりにくいといわれていますが、次の脂溶性(脂に溶ける)ビタミンには「過剰症」があるからです。

●【 ビタミンA 】をとりすぎると、頭痛、不眠、食欲不振
慢性疲労、月経不順、関節痛などがおこるケースがある。

●【ビタミンD】をとりすぎると、吐き気、下痢、肝臓障害が
おこるケースがある。

また、水溶性のビタミンCでも、度を超える大量摂取は下痢をすることもあるので、注意しましょう。

健康の基本は食事ですから、まず食生活の改善をしてサプリメントは補助的に使うことがよい方法です。ちなみに食事からのビタミン補給で「過剰症」になることはありません。参考になりましたでしょうか?

温泉は「毒」にもなる!?

お盆休みは家族で温泉旅行という方も多いかもしれませんね。

のんびり湯につかって、おいしい料理に舌つづみを・・・なんて、こういう機会がないとなかなかできませんね。

ところで「温泉は万病に効く」とは思っていませんか?

温泉療養の基本は長期滞在の「湯治」で、1日、2日くらいで病気が治ることはありません。
たとえばストレス解消のためでも、医学的には3日から4日の滞在が必要だそうです。なぜかというと、交感神経や内分泌系などは、新しい環境によって活動を始めますが、再調整されるまでに最低でもそれくらいの時間がかかるからだそうです。

また、「せっかく温泉に来たんだから」と1日に5、6回も入浴していませんか?
これは体に悪く、入浴は日に2回以下にするのがよいとのこと。特に病状が進行している時期や安静を要するときには、どんな病気であっても温泉には入らないほうがよいそうです。

あの夏目漱石が滞在先の温泉で大喀血をして生死をさまよったのも「胃潰瘍の療養」で温泉の入り方を間違えたからとのこと。早く病気を治そうと、1日に3、4回も長時間入浴を繰り返した結果、かえって潰瘍が悪化し大喀血したのだそうです。

温泉旅行も短期間の場合は純粋なレジャーとして楽しむことがよいようですよ。

急な腹痛にはご注意を!

ごぞんじの方も多いと思いますが、先日サルモネラ菌が原因で小学校4年生の女の子が亡くなったとのニュースがありましたね。

食中毒患者は年間に3~4万人も発生しているとのこと。
この時期は食中毒になる危険性が高く、食生活にはじゅうぶんな注意が必要です。免疫力が弱いお子さんやお年寄りの方は特に気をつけてください。

腹痛というと、まずこのような「食中毒」がすぐ頭に浮かびますが、実は次のような他の病気の可能性もあるそうです。

● 急な腹痛がして全身がだるく、おう吐や頭痛がするとき
劇症肝炎の疑い。

● 激しい痛みが右よりのみぞおちから肩や背中に走るとき
胆石症、胆のう炎、胆管炎の疑い。

● 急な腹痛とはき気があり、便やガスがでないとき
腸閉塞の疑い。

● みぞうちあたりが、しめつけられるように痛むとき
心筋梗塞または狭心症の疑い。

● ヘソのあたりが急激に痛み、下痢をするとき
腸炎の疑い。

● 下腹部の痛みで下痢や発熱、下血があるとき
潰瘍性大腸炎または赤痢などの伝染病の疑い。

● 食後に急激な腹痛がして、おなかがはれたようにはっているとき
急性腹膜炎の疑い。

● 上腹部が重苦しく熱があり体がだるいとき
肝硬変、胆のう炎の疑い。

● わき腹が痛み、発熱して尿が白くにごるとき
腎炎の疑い。

● 下腹部が痛み、ひんぱんに尿が出るとき
ぼうこう炎の疑い。

他にもいろいろあるそうですが、急激な腹痛のときは胃薬などにたよらず、病院へ急ぎましょう。

小さなキズでも注意を!

梅雨に入り、湿気が多くすっきりしない日が多くなりましたね。

この時期は、食中毒などの原因である細菌が繁殖しやすい季節です。

これからは、海や山に出かける機会も増えて、思わぬケガをすることもあります。「小さなキズだから大丈夫だろう・・・」と、ほおっておいたら大変なことになる場合も。

『破傷風』はさびたり、汚れている古いクギをふんだような刺し傷や犬にかまれたときなどに起こりやすい病気です。土の中などにいる破傷風菌が感染して発病します。重症になるとけいれんを起こして死亡することもあるとか。

キズを負ってから1~2週間ほどで次のような症状が見られたら注意が必要です!

●首筋がはってくる。

●口があけにくくなった。

●あごがこわばっている。

●顔やからだ全体の筋肉が痛む。

●けいれんする。

いろいろな民間療法もありますが、かえって細菌感染を起こす場合もあるようなので、すぐに病院へ行きましょう。

何時間寝ていますか?

睡眠は脳やからだを休めるために大切ですね。
睡眠時間と寿命とは関連があるらしく、長すぎても短すぎても死亡率が高くなるということが調査でわかっているそうです。

免疫力にも影響があり睡眠不足からガンや感染症、アトピーなどのアレルギーをひきおこすことにもなるとのこと。適正な睡眠時間といわれているのは、成人では「7時間」

また、睡眠は質が大事で、よくいわれる深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)のサイクルがみだれると脳やからだは十分な休息をとるができません。質のよい睡眠に重要なことは「生体リズム」を安定させること。
次のことに気をつけるとよいそうです。


朝から日中にかけてしっかり太陽の光を浴びると、就寝時間近くには眠気をさそうメラトニンというホルモンの分泌が増え眠くなるとのこと。
朝食をとったり、新聞を読んだりするときは、日当たりがよい窓際がおすすめです。

運 動
日中はからだを動かし体温をあげる。また、運動のタイミングも重要で寝る時刻の19時間後が最適だそうです。寝る時間が午後11時頃の方なら、運動する時間帯は夕方の6時頃。寝る直前に激しい運動や、熱すぎるお風呂に入るのは×です。

食 事
食べる行為は目を覚まさせる作用があるので、寝る直前まで食べていると寝つきが悪くなります。朝の食欲もなくなり、朝食を抜くことが便秘の原因になる場合や免疫力を下げる結果になるそうです。

あたりまえのことですが、不規則な生活を改善することが健康の秘訣ですね。