からだの防衛システムは万全ですか?

これから年末にかけては、気ぜわしい日が続きそうですね。
こんなときこそ、体調には気をつけましょう。

ところで、ニュースによると早くもインフルエンザが流行しているとのこと…
うがいなどの予防はもちろん、ウイルスに負けないように免疫力を強くすることも大切です。

免疫力とは、からだにそなわった防衛システムです。

毎日口にする食べ物や空気には、目に見えないような細菌やウイルスも含まれ、その中の数パーセントは常にからだの中に入っています。
しかし、簡単に病気にならないのは免疫システムが守ってくれるからなのです。からだの中では、いろいろな種類の細胞が、白血球というチームを組んでウイルスや細菌と戦っています。

病原菌や異物は、からだのいろいろなところから入ってくるため、免疫細胞は血液やリンパ液の流れに乗って全身をパトロールしています。
それらの細菌などが侵入したときに、すぐにかけつけてくれるのが免疫細胞という、たのもしいものです。

カゼをひいたときに「のどが腫れる」「リンパ節が腫れる」といいますが、これはリンパ管を通って運ばれた病原菌が、その合流点のリンパ節でリンパ球と戦っているために起こる炎症です。

また、腸も微生物や細菌、病原菌が体内に侵入しやすい部分なので、全身の約3割もの免疫細胞が働いています。

免疫細胞には「同じウイルスにはかからない」という特徴があります。インフルエンザや、はしかの予防にワクチンの接種をすすめられるのは、ワクチンが免疫系に記憶をさせるための薬だからです。

このように、いろんな病気を未然に防いでくれる免疫細胞も、体調不良やストレスが原因で、パワーダウンします。
しかし、病原菌や異物は無数にあり、またそれぞれが個別に動いているため、免疫力が弱くなると、それらひとつひとつに対処することが困難になり、ウイルスや細菌に感染するケースが多くなるのです。

免疫細胞の働きすぎを防ぐためにも、手洗いやうがいなどで、なるべく体に病原菌が入らないように予防をしましょう。

免疫細胞を活性する方法としては、次のようなものがあります。
「睡眠を十分にとり、副交感神経の働きをよくする」
「お風呂にゆっくり入って、心身をリラックスさせる」

また「笑うこと」も重要で、間脳から免疫活性ホルモンが分泌され、細胞の活性を増したり、脳の機能を高める効果もあるといわれていますよ。

食事は夜の9時までにしてますか?

11月14日は世界糖尿病デーだったそうです。
ご存知でしたか?

私は初めて知ったのですが、日本でも「ブルーライトアップ」というイベントがあったようです。見られた方も多いかもしれませんね。

ところで、世界では年間380万人以上もの人が、糖尿病による合併症などで亡くなっているとのこと…

これは、世界のどこかで10秒に1人が亡くなっている計算になるそうです。
驚きですね。  くわしくはこちら→ 世界糖尿病デー

たしかに糖尿病はテレビや雑誌でもよく取り上げられています。それだけ身近な病気だということですね。

糖尿病の原因は「食べすぎ、飲みすぎ、運動不足」とよくいわれますが、このような生活習慣が原因の2型糖尿病が日本では9割以上にもなるということです。ですから、生活習慣を改善することで、予防することもできます。

糖尿病の判断に「血糖値」がありますが、この血糖とは血液中のブドウ糖のこと。体は、食べたものをブドウ糖に変えて、すい臓から分泌されるインスリンの働きでエネルギーにしているので、もともと必要なものです。

しかし、インスリンの量が少なくなったり、効きが悪い、また過剰な食事をすると、エネルギー源のブドウ糖があまって利用されなくなり、血液中にあふれ尿にもまじるようになります。
これが、ブドウ糖の濃度が濃くなって起こる高血糖といわれる状態です。

このように重要な働きをするインスリンですが、これは夜の9時を過ぎると分泌されなくなるそうです。ですから、夜遅く食べる習慣がある方は注意が必要です。

仕事などで、どうしても食事が遅くなりがちな方は、できれば和食などで軽くすませ、寝る30分~1時間前に軽く体を動かして、血糖を消費するようにしましょう。

寝る前のごく軽い運動は、成長ホルモンもよく分泌されるので、疲れをとるためにもよいそうですよ。

鼻で息をしていますか?

早いもので、今年も残り2ヶ月になりました。
これから年末にかけては、お酒を飲む機会が増えてきますね。

ところで、飲みすぎた翌日にカゼをひいたり、体調不良になった経験はありませんか?

これは寝ている間に、口で呼吸しているために扁桃腺がバイ菌に感染して起こることが多いのです。

口はもともと呼吸をするためにあるのではありません。

鼻で息をすることによって、白血球や血小板の数が増え、ウイルスなどに対して抵抗力がつき免疫力が上がります。
また、空気が鼻を通るときにゴミやほこり、細菌などを粘膜でつかまえ、タンにしてはき出すという掃除の役目もしているのです。

この冬は免疫力をつけて乗り切ってくださいね。

認知症とは?

11月に入り、冷え込む日が多くなりましたね。
カゼなどひかないようにお気をつけください。

突然ですが「最近、忘れっぽくなった…」というようなことはありませんか?
厚生労働省によると、2035年には認知症高齢者数が376万人にもなると推測されているそうです。
認知症は初期症状を見過ごしてしまうと、症状が悪化して、家族や介護などの負担が増えるなど、問題が深刻化していきます。

しかし、変化があわられてすぐに専門医に受診させたケースは1割もないとのこと…おかしいなと思ったら早めに専門医に相談しましょう。

物忘れは脳の神経細胞が少しずつ減少してきて、記憶力が低下していくものですが、老化によって神経細胞が減っていっても、残った神経細胞が新しいネットワークを広げていくことで、すぐに記憶力が低下するとは限りません。
また、脳神経のネットワークは努力しだいで減少をおさえたり、改善することがわかってきたそうです。

一方、認知症の場合は神経細胞のネットワークが、脳の病気によって失われるために起こるものです。

認知症の特徴は次のようなのもです。
・体験の全体を忘れる
・今の時間や場所、または状況がわからなくなる
・もの忘れじたいを自覚していない
・人格の変化が起こる

などがあげられます。

認知症を引き起こす脳の病気の主な病気としては「アルツハイマー」と脳出血や脳梗塞などによる「脳血管障害」の2つがほとんどだといわれています。

■ アルツハイマー病
大脳の神経細胞の外側にβ-アミロイドというたんぱく質の一種が沈着してシミのようになり、やがて脳神経細胞が死んでいく原因がよくわかっていない病気です。女性に多く、75歳を超えると急激に増加することが特徴だそうです。

アルツハイマー病には次のような段階があります。

健忘期 2~3年
・同じ話を何度も繰り返す
・人やものの名前を忘れる
・ものをよく置き忘れる
・趣味や得意分野の情報をど忘れする
・感情が不安定になる
・意欲・自発性・積極性が低下する
・世の中やまわりのことに興味や関心がなくなる

混乱期 4~5年
・月日や時間の感覚がわからない
・天候や季節に合わせて服を選べない
・お金の計算ができない
・ひとりで外出すると道に迷って帰ってこられない
・ものを盗まれたなどという(妄想)、いない人の声が聞こえる(幻聴)、いない人が見える(幻覚)、目的もなく歩きまわる(徘徊)など。
そして後期の臥床期(がしょうき)が2~3年といわれます。

■ 脳血管障害による認知症
この認知症は、糖尿病、高脂血症、高血圧などの血管がつまりやすい疾患がある男性に多く、特に60歳以降の発症率が高いといわれます。
発症の過程は次のようなものです。

・脳血管の動脈硬化が進み、動脈の内側が狭くなる

・血栓によって血液が途絶えたり、血管が詰まる。または血管がやぶれることにより、脳細胞に酸素やブドウ糖などの栄養分が供給できなくなり、脳の組織が死滅する

・死滅した神経細胞の部分の働きがそこなわれる。この結果、認知症になる。

この認知症の特徴は、障害が起きた神経細胞の部分によって症状がことなり、頭痛、吐き気、めまい、しびれ、言語障害、知的能力の低下などさまざまな症状があらわれることです。
脳血管障害を起こしたすべての人が認知症になるのではありませんが、本人が自覚できない小さな梗塞が脳の血管にいくつも起こしているケースもありますから注意が必要です。
しかし、脳血管障害が原因となる認知症も手術で治せたり、薬で進行を抑えたりすることもできるようなので、早めに専門医に処置をしてもらいましょう。

■ 認知症予防のための脳トレーニング
前頭葉は脳のコントロールタワーの役割をして左脳と右脳の情報をもとに判断、分析、決断、創造力、感動といった人間特有の脳の働きを受け持っています。ですからこの前頭葉を活性化させることが、認知症の予防につながるといわれています。

日常生活で前頭葉を活性化するためには次のような方法もあります。

前日の日記を書く・または読み返す
日記を書くために、昨日あったことを思い出そうとしたり、自分の行動を忘れないように意識することで記憶力を鍛えることができます

人と会話をする
5~6人のグループで話し合うことによって、「注意分活力」という2つのことを同時に行うときに、その両方に気を配る能力を鍛えることができます

2つの料理を同時につくる
2つの料理を同時につくるためには手順を考えたり、一度に2つの作業を並行して進める必要があります。これにより「計画力」と「注意分活力」を鍛えることができます

脳を鍛えるためには手や指、口を動かすことも非常に有効です。
なぜなら体を動かすときに重要な役割をしているのが脳の運動領域という部分で、その約8割は手や指、口の動きに関係しているからだといわれています。

認知症は、糖尿病や高血圧などが原因で発症するケースもみられ、アルツハイマー病は糖尿病の方に多いという話もあります。
まずは生活習慣や食生活を見直してみることも大切なようです。また、定期的な健康診断で早期発見、早めの対応を心がけましょう。

最近、疲れていませんか?

季節の変わり目は、体調をくずしやすいと言われます。

原因のひとつとして、自律神経が季節に影響されるからだという話もあります。

自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経は、血圧を上げたり心臓のはたらきを活発にしてからだを緊張させ活動を高める作用で、副交感神経は、血圧を下げるなどして、リラックスさせるといわれています。

季節によっても自律神経のはたらきは異なり、春から夏にかけては気圧の低下により、うすい酸素を吸うことで脈拍数が少なくなり、副交感神経が優位な季節になります。

反対に秋から冬にかけては、気圧が高くなることで、濃い酸素を吸うことになり、脈拍も上がり交感神経が優位で緊張しやすい時期になるのです。

ですから、今の季節はストレスなどが原因で、緊張状態が続き、筋肉の緊張による肩こりや腰痛などが起きやすくなるのだそうです。

また、人のからだは、太陽が昇れば交感神経が優位になり太陽が沈むことで、副交感神経が優位になるリズムをもっています。

夜更かしや、徹夜が続くような不規則な生活を続けていると、からだのリズムがくずれて夜になってもなかなか寝つけなかったり、日中に眠くなるということにもなります。

生活のリズムを自然にし、自律神経のバランスをとることで、体調を回復させることができるかもしれません。

仕事や趣味などで、ついつい夜更かしをしがちですが、早起きをして朝日をゆっくり浴びることは、自律神経を安定させるためにはとてもよいことなのです。

また、睡眠をしっかりとることは、寝ている間にからだの細胞分裂や免疫細胞が活発に働くのを助け、疲労を改善してくれます。

体調が悪い方は、早寝早起きを心がけて生活のリズムを改善してみてはいかがでしょうか。

鼻水、微熱で悩んでいませんか?

10月に入り、やっと秋らしい気候になってきましたね。
過ごしやすい季節ですが、こんなときは体調をくずしやすい時期でもあるので、お気をつけください。

ところで、最近鼻水や微熱が続くということはありませんか?

カゼ薬を飲んでも、なかなか治らない…

それはもしかしたら花粉症かもしれません。

花粉症といえば、春先の症状だと思いがちですが、スギやヒノキ以外の花粉でもアレルギーは起こります。

秋の花粉症の多くは雑草が原因です。
土手に生えている「セイタカアワダチソウ」などもそのひとつですが、他にもブタクサやヨモギなどがあります。

今の季節は行楽に出かける機会も多いので、知らずに花粉を吸っているかもしれませんから、アレルギー体質の方は原因になる植物には、なるべく近寄らないことが予防になります。

ブタクサなどの花粉は粒子が小さいので、気管に入ってぜんそくを引き起こすこともあるそうです。

春の花粉症は30代~40代の成人が多く発症するようですが、秋の花粉症は雑草ですから、草むらなどで遊んでいる子供でもかかるケースがあるようです。

また、秋は夏に繁殖したダニの死骸やフンが家の中にたまりやすい時期なので、子供部屋などの室内も掃除をマメにして清潔にしましょう。
このような「ハウスダスト」が花粉症を長引かせることになります。

花粉症は、水っぽい鼻水や微熱が続くことが特徴だそうです。
秋の花粉症は、春に比べて症状が軽いようですが、そのままにしておくと慢性化することもあるようですから、思い当たる方は、早めに病院でアレルギー反応検査をしてもらいましょう。

1万円くらいで、皮膚テストと血液検査ができるそうです。
時間も30分ほどで終わるらしいので、オススメですよ。