脳細胞を増やす簡単な方法

9月も中旬を過ぎ、朝晩はすごしやすい日が多くなりましたね。
今週末の連休はお天気もよさそうなので、行楽でお楽しみの方も多いでしょう。楽しいことは心を豊かにし、体を健康にしてくれます。リフレッシュしてください。
さて、この楽しいとかうれしいなど、喜びを感じる物質がセロトニンやドーパミンという神経伝達物質なんだそうです。セロトニンが多く出ると精神が安定し元気になり、ドーパミンが多く出ると快感、喜びを感じます。

これらの神経伝達物質には、心のあり方が大きな影響を与えていて、その量を増やしたり、減らしたりしています。
また、いつも使っている神経の活動は強まり、神経伝達の量も多くなるようですから、喜びや楽しい気分になるように心がけていると、脳がしだいにそれを多く感じるしくみになっていくのだそうです。そのためには老化などによる脳細胞の減少に気をつけることが必要です。

ネズミなどを使った動物実験の結果、脳細胞を増やすには次のようなことが有効だったそうです。

1、運動 2、刺激的な環境 3、訓練

2はネズミに遊び道具の多い環境を与える実験です。
人間も手や指を動かすことはもちろん、美しい景色を見たり美しい音を聞いたりすると脳細胞を増やす効果があります。
3の訓練はネズミに迷路実験をおこなって、できるだけ早くエサにありつけるように訓練をしていく実験で、これも訓練を積んだ分だけ脳細胞は増えたそうです。

このことから、人間も年齢に関係なく、勉強をしたり本を読んだりすることで脳細胞が増えて脳の老化を防止することが考えられます。

大切なのは、「すぐに忘れるから本を読んでもしょうがない」とあきらめないことです。忘れてもかまいませんので、頭を使うこと。考える(頭を使うこと)を続けることに意味があるのです。確かに、複雑な人間関係が多い政治家や、豊富なイメージが不可欠な芸術家は、高齢でもかくしゃくとした人が多いですね。

願いごとをする 

鎌田實さん。長野県の諏訪中央病院名誉院長です。
数年前にベストセラー「がんばらない」がテレビドラマ化されたので、ご存知の方も多いと思います。新刊エッセイも地域や患者さんとの悲喜交々のエピソードが綴られています。「それでもやっぱりがんばらない」の中にこんな一節があります。

「『何がしたいの』って聞かれて、うれしいと泣く女性がいた。
関東のある町から諏訪中央病院の緩和ケア病棟にやって来た初日、問診で聞かれた言葉。以前の病院で、彼女は『何がしたかったの』と過去形で聞かれ、治らないがんがあったとしても、私は、今生きているんですって怒った。そうだ、生きている限り、したいことがあるはずなんだ。

人間は夢を追う動物だ。そうだ、夢は大事なんだと思う。
夢がないときもあるかもしれない。夢なんて持てないときもあるだろう。でも、本当は、違うような気がする。気がつかないだけ。夢がないわけではないんだ。人はぎりぎりの生命を生きるときに、急に、自分の夢に気がつく。けっこうくだらない夢もある。いいんだなあ。大きな夢も、小さな夢も、くだらない夢も、ささいな夢もその人らしければいいんだ。夢があるから、どんな苦難のときも人は生きられるのだろう。きっと。」

また「メイク・ア・ウイッシュ」というボランティアの話が語られています。
日本語で「願いごとをする」という意味だそうです。
活動内容は難病や障害のある子供の夢を支援することです。3歳から18歳未満の難病と闘っている子どもたちの夢をかなえ、生きる力や病気と闘う勇気を持ってもらいたいと願って設立された団体です。

重病の子供さんが対象なので、まぎわで願いが叶わずに亡くなったお子さんもいるそうですが、現在までに約800人近くの子供たちの夢が叶えられたそうです。大人にとってはなんでもないようなことでも、純粋に夢のためにがんばる子供をみていると元気をもらえます。

鎌田さんは「メイク・ア・ウイッシュ」を支援している方との対談でこんな話をされています。
夢や希望を持って生きていると免疫力が上がる。夢を追いかける人には、時たま、不思議なことが起きるんだって僕は話した。生きられるはずのない命が病気を克服することがある。苦難の中を生きる人に生きる力を与えるものは、夢を持つことなんだ。

メイク・ア・ウイッシュの詳細はこちら

スポーツ選手がイメージトレーニングをするワケは?

例年ならこの時期は「毎日、雨空でうっとうしい日が続いていますね・・・」なんてコメントをしているはずですが、今年はピーカンの日照り続きで、深刻な水不足になりそうな雰囲気です。
兵庫県では6月としては最高の37.2度を記録したそうです。
野外でスポーツなどされる方は熱中症に注意してくださいね。

ところでスポーツといえば、一流の選手の多くがイメージトレーニングを活用していることをご存知ですか?その効果とは?

こんな実験をした科学者がいるそうです。

ピアノの練習を2つのグループに分けておこないました。
Aグループは指で実際に鍵盤をたたいて練習する。
Bグループは曲を聴きながら、イメージの中で指を動かして練習する。

ピアノが上達したのはAとBどちらだったと思いますか?
普通に考えればAのような気がしますが、結果はどちらも差がなかったそうです。
実際に身体を動かしている場合も、イメージしている場合も脳の活動する部分は同じなのだそうです。ですから一流といわれる選手は、イメージの中でそのスポーツをすると、実際に身体を動かしているのと同じように、心拍数が上がり、実際にトレーニングしている時と同じように脳が活性化し、その脳の部分が発達するために能力が向上するのだそうです。

ポイントは、何度も繰り返しイメージすること。
何かを上達したいという場合には繰り返し身体を使って練習しますよね。
イメージも繰り返すことで能力の向上に役立つのだそうです。
また、イメージトレーニングの注意点は視覚的なイメージだけではダメだということです。脳にイメージを現実だと認識させるには、ピアノの実験のように「イメージしながら指を動かす」つまり身体を動かして、実際にそれをしているように身体で感覚を感じてみる必要があるそうです。上達したいことがある方は、イメージトーレニングを活用するとさらに効果が上がるかもしれませんよ。

自分の好きなところをさがしましょう 

そろそろ梅雨の季節ですね。「あ~うっとうしい・・・」という方も多いでしょうが、私は小学生の頃に渇水を経験したことが今だに忘れられません。バケツをいくつも持って給水車に並んだりしてましたから・・・
だからこの時期に雨が少ないと、とっても不安になります。考えても仕方ないんですけどね(笑)みなさんはいかかがですか?

さて、前回「他人の目を気にしすぎること」は心や身体によくないという話を紹介しました。今回はそれに関連して「自分を愛すること」の必要性です。

斎藤茂太さんの本にこんな一節があります。
「何より私のいいところは、クヨクヨ悩まないことだ。
精神科という医者の立場上、心を病んでいる人とさまざまな話をする機会が多いが、概して彼らは頭がよすぎるようだ。ふつうの人には考えられないようなことまで予想して悩んでしまうのである。偏差値に始まり、ともすれば人をランクづけすることが多い世の中だ。広い世の中には優秀な人も多いから、こうしたランクづけで常に上位を占めるのはむずかしい。

そうしたことから自己否定になり、ついにはうつ状態に落ち込んでしまった患者さんもいる。そういう方に接していると、しばしば、『もっと自分を愛しなさい』と肩をポンとたたきたくなる。自分で自分を評価できなくて、どうして長い人生を生きていかれるだろうか。自分は自分自身の最大の味方であり、最高の評価をする人間でありたい。

熱帯雨林の樹木は、木質に締まりがなく、木材としての評価は低い。
気温が高く、多雨である熱帯は、植物にとっては最高に育ちやすい条件に恵まれすぎているためだ。反対に、陽光に恵まれず、厳しい寒さにさらされて育つ北国の樹木は木質が締まり、良質の木材になる。人間もそれと同じではないだろうか。
トラブルに遭遇したら、『これを乗り越えれば、自分は一段スキルアップできる。人間的にも一段ステップアップするチャンスなのだ』と前向きに考えよう。常に前を向いていれば、前途のかすかな光明も大きくとらえることができるものだ。」

十人十色といいますが、人さまざまですから人と自分を比べないことですね。
自分のよいところを自分で認めることが必要みたいです。
それが充実した生活をおくる秘訣かもしれません。

人の目を気にしすぎていませんか?

0790732d.jpg5月も中旬になりました。新年度の4月から就職や転勤、または緒事情で転職の方も、そろそろ新しい環境にようやくなれた頃でしょうか?

気が張っているときには日々の生活がアッという間に過ぎていきますが、環境になじんで気持ちによゆうができるといろんなことを考えたりしますよね。
こんな時期によくいわれるのが5月病です。
今までがんばった分、目標がみつからなくなった時やフッと気がゆるんだ時に、精神的に不安定になる症状のようです。

5月病にかかりやすい方は「まじめできちょうめん」な人。
そつなく毎日の仕事や生活をこなしている方です。
きっと、気がつかないうちにストレスや不満がたまっているのが原因のひとつかもしれません。また、なれない環境で「他人の目」を気にして仕事(生活)していることも大きいのではないでしょうか?多かれ少なかれ、ほとんどの方が経験していることだと思いますので、必要以上に深刻になることはありませんが、過剰になると問題です。心だけでなく、身体にも悪影響がでてきます。

他人の目が気になる人は、自分に自身がなく自己評価が低い反面もっと注目されたい、認められたいという欲求がある方らしいです。
自信がないから、無理して他人の基準に自分をあわせようとして、似合わないファッションをしたり、好きでもないことにつきあってしまう・・・そういう生活を長く続けていると、やがて他人の目に振り回されるのは苦痛だと心が悲鳴をあげて、不眠やうつ状態になるのだそうです。

思い当たることがあれば、たまには心を自由にしてあげましょう!
本当に好きだと思えること、心からいいと思うことをやってみる、または探してみましょう。

もともと人間は人のことを認めないところがあります。
「自分より、はるかにすばらしい人だ」とは、なかなか言わないものです。嫉妬や羨望がじゃまをして他人をほめることは少ないのです。なぜなら、まず自分を認めてほしいから。
親切なアドバイスは素直に受け入れることが必要ですが、必要以上に他人の言葉に一喜一憂するのは精神的によくありません。

「自分が思っているほど他人は自分のことを気にしていない(見ていない)」
という言葉をどこかで聞いたことがあります。
そう考えて、心が疲れたな・・・と感じたら、まず趣味などノルマがないもので、本当に自分が好きなことをしてみましょう!
きっと、心も体もちょっぴり元気になると思いますよ。

人を誉めることは自分を誉めること!? 

4月になり、桜の開花ニュースも話題になっていますね。
入学、入社、転勤など新たなスタートで胸をふくらませている方も多いのではないでしょうか?環境が変われば、気持ちのリセットもしやすいですし、今までとは違う自分を発見するチャンスかもしれません。
この機会に次のことを気をつけてみてはいかがでしょう?

それは「人を誉めること」。誉められて悪い気がする人はいないと思います。人間関係が円滑になることももちろんですが、自分自身にもプラスになるそうです。ちょっと難しい話になりますが、ちゃんと理由があるんです。

「私たちの脳は簡単にいうと、古い脳(大脳辺縁系)と新しい脳(大脳新皮質)に分けることができます。この古い脳は呼吸や心拍、消化・呼吸など、無意識のうちに行われるような体の働きをつかさどっています。
これに対して新しい脳はものを考えたり、判断したりする、いわば人間の意思の部分を担当しています。

この二つの脳は別々にそれぞれの役割で働いていますが、新しい脳の働きのひとつである「想像力」というものによって、結びつけられることになるのです。
たとえば梅干を頭の中で想像しただけで、唾液がでてくるのがそうです。
つまり、新しい脳が思い描いたイメージに古い脳は反応するわけです。
もちろん、目の前に梅干があっても反応しますが、ここで重要なことは、古い脳は本当にあったことと、想像したものの区別をすることができないということです。

このように、ふたつの脳は想像力によって結ばれているので、悲しいことや苦しいことを考えていると古い脳はそれに反応し、好ましくない影響を体におよぼすことになります。逆に楽しいことやワクワクすることを考えていると、それに反応して満面の笑顔や元気ハツラツとした表情をつくりだしてくれます。ということは、現実がどうあれ、できるだけ良い想像をしていたほうがいい。」

さらに、古い脳(大脳辺縁系)は誉め言葉を他人に対してか、自分に対してかの判断ができないのだそうです。

「自律神経系の働きは一人称しかないから、他人へ向けた誉め言葉も自分に向けた誉め言葉も区別がつかない。だから、他人をじゃんじゃん誉め上げれば、自分を誉めているのと同じことになります。また、良いところを誉めるのですから、一生懸命に誉める。その真剣さは自分自身にはね返ってきます。誉められると誰もが喜びますが、実際のところ、その効果は誉められた対象よりも誉めたほうに大きいと言われています。」

人は誉められることで、自信がついて積極的になれます。
それが積み重なれば、思いがけない自分の潜在能力が発揮できるかもしれません。できるだけ、気分良く過ごすためにも始めてみてはいかがでしょうか?