夏は尿路結石にご注意を

結石

今年は梅雨入りが遅れた地域も多いようでしたが、例年であれば、あと10日もすれば梅雨明けです。

冷夏との予報もありますが、日中は30℃越えの気温になることも多いでしょう。熱中症対策はお忘れなく。

また、汗をかくことが多い夏は、体の水分が失われるため尿が濃くなり、尿路結石ができやすい季節でもあります。

尿路結石は、20人に1人は一度は経験する生活習慣病ともいわれ、再発率も高いため、夏の水分不足には注意をしましょう。

■ 尿路結石の症状とは…

症状は、背中やわき腹、下腹部の激しい痛み。その痛みは「七転八倒の痛み」と表現されるほどです。
また、痛みのほかに、血尿や発熱、吐き気、膀胱炎のような症状を引き起こす場合もあります。

尿路結石は、腎臓から尿が通る尿管や膀胱、尿道といった尿路に結石ができる病気。

結石の大きさが尿道より小さいと、自然に尿といっしょに排出されるため、症状はあらわれません。また、腎臓にたまっている間も無症状です。結石を自然排出するためには、水分を取り、尿量を増やすことがもっとも大切です。

腹痛

■ 1日に体から排出される水分は…

真夏日には、体を動かさなくても体温を下げるために大量の汗が出て、体内の水分は急激に減少します。汗が出ないように、水分を控える方もいますが、それは脱水症状の危険や、結石が作られやすくなる恐れもあります。

体内の水分量は、乳児では体重の80%。成人でも約60%になります。
成人では何もしなくても、1日に約2500mℓもの水分を体から失っているといわれます。その内訳は、尿としての水分が約1400mℓ、便が約100mℓ、汗が約600mℓ、呼吸の時が約400mℓ。

この排出された水分を補うためには、飲料水から約1300mℓ、食べ物から約800mℓ、そして食べた栄養素が代謝されてできる代謝水から約400mℓが、1日の目安となります。なので、夏に気温が上がり汗で失われる水分が増えた場合は、その量を補うことが必要です。

水分はこまめにとる

■ 夏は食生活にも気をつける

・ 塩分補給も忘れずに

発汗により水分といっしょに塩分も失われます。体への吸収力を高めるためには、水分は少量ずつこまめに補給するのがポイントです。
また、多量に汗をかいた場合は、熱中症の恐れもあるため、スポーツドリンクなど、水分と塩分をバランスよく含んだ飲料を補給するようにしましょう。

・冷たいものを飲みすぎない

夏は、体が冷たいものを欲しますが、水分補給に冷たい物の取りすぎはよくありません。
胃腸を急に冷やすと、消化機能が低下し、下痢や夏バテの原因になります。冷たい物を飲んだ後には、少し温かい飲み物や食べ物をとるように心がけましょう。また、冷房が苦手な方は、湿度が高い日には、エアコンのドライ機能を利用するのもおすすめです。

・夏野菜で夏バテを予防しましょう

暑さで食欲が減退すると、栄養バランスがくずれ、体力低下や夏バテの原因になります。
水分とカリウムを多く含んでいる次のような夏野菜を使ったレシピや、薬味を利用してバランスのよい食事を心がけましょう。
「かぼちゃ・トマト・ナス・きゅうり・いんげん・ピーマン・モロヘイヤ・レタス・トウモロコシなど」

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