今年のアテネオリンピックは、連日見どころがもりだくさんで寝不足の方も多いんじゃないでしょうか?
水泳、柔道、体操、野球・・・メジャーなスポーツの中で、アーチェリーの山本選手の銀は印象に残りました。私が彼と同年代ということもありますが・・・ なんでも20年越しのメダルだとか!
彼の成績をさかのぼって見てみると・・・
ロサンゼルス(銅)→ソウル(8位)→バルセロナ(17位)→アトランタ(19位)→シドニー(予選落ち)→アテネ(銀)
注目すべきは、ロサンゼルスで銅メダルを取ってから以降はずっと順位が下降していることです。オリンピックは4年に一度ですから、シドニーの予選落ちまで、なんと16年間も連続で不本意な成績に終わっています。
当時の年齢も37歳!アーチェリーがどれくらい運動能力が必要かは知りませんが、一般的なスポーツで考えると、すでに引退してもいいような年齢ではないでしょうか?まわりからの雑音や、心の葛藤も多くあったでしょう・・・
実際、彼は「シドニー五輪後は、引退も頭をよぎったけどね」と言ってます。
多分、普通の人ならアトランタの19位くらいで見切りをつけてるんじゃないでしょうか?私ならすでにバルセロナあたりで隠居してます(笑)
ある意味彼は天才ですね!これだけ辛抱強く継続できることは非凡です。
その彼の心をささえ続けたものは、顧問をしている教え子達の姿。
「子供たちを見ていたら、もう一度やろうと思えた。ただただうまくなりたいという純粋なハートが生徒にはある。シドニーのとき、五輪の連続出場にこだわった自分には、なかった気持ち」
何かが吹っ切れたんでしょう。これも、彼が辛抱強く努力してきたから見えたのでしょうか。「強い情熱を継続すること」は非常に難しいことです。しかし、これを克服した人だけが一流になれるのでしょう。今年のオリンピックはメダルだけじゃなくて、大切なものを見せてくれたような気がします。