「活性酸素は病気の原因」という話を聞かれたことがある方も多いと思います。
活性酸素は、からだを酸化(サビ)させる作用があるといわれていて、老化の原因になるともいわれています。しかし、活性酸素は私たちにとってはなくてはならない側面も持っているようです。
たとえば、カゼをひいたときには、免疫システムによって血液中に白血球が増え、侵入してきたウイルスを攻撃します。このとき白血球はウイルスを殺したり、無毒化するときに活性酸素の力を利用しています。
また、肝臓には、からだの外から入ってきた有害物質や薬物を、さまざまな酵素によって解毒する働きがありますが、このときにも活性酸素が発生して、その毒物などを無毒に変えています。
このように役に立つこともある活性酸素ですが、難点があります。
それは、活性酸素は機関銃のようなもので、ウイルスや有害物質に働くだけでなく、健康な組織までも傷をつけてしまうのです。
ですから、なるべく活性酸素の害から身を守るには、病気になってから治すのではなく、病気になる前に予防することが大切になります。
ちなみに活性酸素は、ストレスや過剰な運動でも発生しますが、最近話題になった、残留農薬は効力や持続性が強いものが多く、微量でも体内に入ると大量に活性酸素を発生させるそうです。
食の問題をふくめ、現代は過剰な活性酸素をから身を守ることを考えないといけないのかもしれませんね。