例年12月から1月に流行しているマイコプラズマ肺炎が、今年は10月で、昨年の患者数を超えているそうです。
マイコプラズマ肺炎とは、「マイコプラズマ ニューモニエ」という病原体の感染によって発症する病気です。
この病原体に感染すると、気管支炎や肺炎を起こします。
特に秋の終わりごろから冬にかけて増えてくるとのこと。
咳やくしゃみなどによって人から人に感染するため、幼稚園や学校、会社などで集団感染してしまう恐れがあります。
潜伏期間は、2~3週間で80%以上が14歳以下ですが、成人にもみられます。
(特に5~12歳がピーク)
■ マイコプラスマ肺炎の症状
発熱としつこい乾いた咳が3~4週間ほど続くのが特徴。
多くの人は軽い症状が続きますが、一部の人は重症化することもあります。
風邪の症状と似ていますが「痰が少ない乾いた咳」というのが大きな特徴です。
適切な治療を受けないと、数ヶ月にわたり肺炎が続くこともあり、脳炎や中耳炎といった合併症を引き起こしてしまうこともあるとのこと。
次のような症状はありませんか?
・発熱
・全身倦怠感
・長引く乾いた咳
・喉の痛み
・喘息があると、喘息の悪化
・頭痛
■ マイコプラズマ肺炎の治療と予防
抗生物質によって治療します。
ただし、この病原菌は、普通の細菌のような細胞壁をもっていないため、抗生物質のうちでも、効果のあるものは一部に限られています。
通常は、1~2カ月以内に治癒できることが多いですが、抗生物質の効かない「耐性菌」が増えていることが問題となっています。
予防方法としては、マイコプラズマ肺炎に対するワクチン(予防接種)が今のところないため、「十分な栄養と睡眠」「手洗いとうがい」「マスクの着用」などをし、流行している時期には人ごみを避けるようにすることです。
上記の予防をこころがけ、長引く咳などの症状があるときは、早めに診察を受けるようにしましょう。